最近ニュースで耳にする「備蓄米の放出」。
国や自治体が保管してきたお米が市場に出回り、その多くが「古古古米」だと言われています。
では実際に、この古古古米はおいしいのか、それともまずいのか?
普段食べている新米や古米と比べて、味や食感はどう違うのか?
この記事では、古古古米の特徴、味、におい、食感を徹底的に分析し、さらに家庭でおいしく食べるための工夫をわかりやすくまとめます。
古古古米とは何か?基礎から整理
まずは基本知識。
お米は収穫後の年数で次のように分類されます。
分類 | 定義 |
---|---|
新米 | 収穫後、秋からその年内に流通するお米 |
古米 | 収穫後、1年以上経過したお米 |
古古米 | 収穫後、2年以上経過したお米 |
古古古米 | 収穫後、3年以上経過したお米 |
古古古米は長期間低温管理されていても、時間の経過による品質劣化は避けられず、新米や古米と比べると味・香り・食感の変化が生じます。
古古古米の味・におい・食感を徹底分析
では、古古古米の具体的な特徴を順に見ていきましょう。
におい
古古古米でまず話題になるのが「古米臭」。
これは保存中に米に含まれる脂質が酸化した結果発生する独特のにおいです。
- 酸化した油のようなにおい
- 段ボールや古い木箱のような乾物臭
- 炊飯時、湯気から立ち上がるぬか臭、カビ臭
においは特に敏感な人にとって食欲を減退させる要因になります。
炊きたてのごはんの香りは本来お米の魅力のひとつですが、古古古米ではこれが劣化していることが多いです。
味
お米の味わいを構成するのはデンプン、アミノ酸、糖分などのバランス。
古古古米になると:
- 甘みが少なく、ぼんやりとした味わい。
- うまみ成分が劣化し、味に奥行きがない。
- 古米臭が口の中に残り、後味に影響する。
白ごはんとして単体で食べると「物足りない」「味が落ちた」と感じる人が多いです。
食感
古古古米ではデンプン構造や水分保持力も変わっています。
- 粘りが弱く、炊き上がりがパサつきやすい。
- モチモチ感が少なく、粒が割れやすい。
- 冷めると硬さやボソボソ感が目立つ。
特におにぎりや冷凍保存後のごはんでは、食感の劣化が気になりやすくなります。
家庭でおいしく食べるための工夫
「古古古米はまずい」で終わらせるのはもったいない!
工夫次第で日常の食事に十分活用できます。
炊き方の工夫
1️⃣ 丁寧な洗米
古米臭の原因になるぬかや酸化した脂質をしっかり落とすため、通常の倍くらい丁寧に研ぎましょう。
2️⃣ 炊飯時のプラスワン
酒やみりんを小さじ1程度加えると匂い消しとツヤ出し効果が期待できます。
さらに、サラダ油やごま油を1滴加えると表面がコーティングされ、ツヤが増し、パサつきも抑えられます。
3️⃣ 新米とのブレンド
古古古米単体ではなく、新米や無洗米を半量程度混ぜると、全体の風味と食感がぐっと良くなります。
調理でリメイク
白米として食べるのに抵抗がある場合は、味付けや水分を加える料理に使いましょう。
- チャーハン・ピラフ・カレーライス
強い調味料や油、具材と混ぜることで古米臭をカバーできます。 - 雑炊・おかゆ・リゾット
水分を加えて柔らかくし、出汁の風味を足せば、食感の粗さが気にならなくなります。 - 米粉・団子・せんべい
粉にしてしまえば保存劣化はほとんどわかりません。家庭での米粉パン作りやお菓子作りにも活用できます。
まとめ:知っていれば怖くない古古古米活用
古古古米は、新米や通常の古米と比べて確かに味・香り・食感の面で劣ります。
特に匂いと食感の変化は敏感な人にとっては「まずい」と感じる要因になるでしょう。
ただし、家庭で使う場合は工夫次第で十分おいしく食べられます。
✅ 炊飯時のひと工夫
✅ 味付け料理や加工用で活用
✅ 新米とのブレンドでバランスを取る
こうした工夫を取り入れることで、古古古米でも食品ロスを防ぎ、節約にもつながります。
物価高の今、知恵を使って食材を無駄なく活用するのは、生活の知恵のひとつ。
ぜひ古古古米の特性を理解し、日々の食卓に上手に取り入れてみてください。
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