2025年9月8日の未明、日本全国で皆既月食が観測されます。東北地方でもこの天体ショーをしっかり楽しむことができ、赤銅色に染まる幻想的な「ブラッドムーン」を堪能できるでしょう。この記事では、東北での皆既月食の見える時間と、おすすめの観察スポットを7つ紹介します。夜中の観測になりますが、天候が良ければ一生の思い出になる体験となるはずです。
東北での皆既月食の見える時間
| 状態 | 時刻 |
|---|---|
| 部分食開始 | 2025年9月8日 1:27頃 |
| 皆既食開始 | 2025年9月8日 2:30頃 |
| 食の最大 | 2025年9月8日 3:12頃 |
| 皆既食終了 | 2025年9月8日 3:53頃 |
| 部分食終了 | 2025年9月8日 4:57頃 |
東北地方でも全国と同じ時間帯で皆既月食を観測できます。月が欠け始めるのは深夜1時27分で、2時30分頃から皆既に突入。最も赤くなる食の最大は3時12分で、約1時間20分の皆既状態が続きます。4時近くになると再び部分食に戻り、5時前には終了する流れです。観測には南西方向の空が開けた場所が適しており、できれば街明かりの少ない高台や海岸、湖畔などを選ぶとより鮮明に観察できます。東北地方は自然豊かな場所が多いため、観察条件に恵まれやすいのが特徴です。
東北おすすめ観察スポット7選
青森・八甲田山田茂萢(すげ沼)展望台
八甲田山の中でも田茂萢岳ロープウェー山頂公園からの展望は、夜空を広く見渡すことができる絶好の観察スポットです。標高が高いため空気が澄んでおり、街明かりの影響も少なく、月の色の変化をはっきりと確認できます。山頂は夜間は冷え込みが厳しくなるため、防寒対策が必須ですが、その分クリアな視界を確保できます。ロープウェーは通常夜間運行をしていませんが、登山者や天体イベント時に訪れる人が多く、車でアクセスして周辺の駐車スペースから観察するのも可能です。自然と共に楽しむ皆既月食は、都市部では得られない特別な体験になるでしょう。
秋田・男鹿半島入道崎
秋田県の男鹿半島に位置する入道崎は、日本海に突き出た広い岬で、360度の視界が開けています。特に南西方向の視界が抜群で、皆既月食を観測するには理想的なロケーションです。灯台や草原が広がる風景とともに、赤銅色の月を楽しむことができます。街明かりから離れているため光害の心配も少なく、星空観察の名所としても知られています。観光地として整備されているため駐車場やトイレもあり、家族連れでも安心して訪れることができます。夜間は海風が強いため、厚手の上着や防寒具を用意して臨むのがベストです。
岩手・盛岡市岩山展望台
盛岡市街地を一望できる岩山展望台は、市街地から車で短時間でアクセスできる利便性と、夜空を見渡せる視界の広さを兼ね備えたスポットです。夜景と皆既月食のコントラストは非常に美しく、写真撮影にも適しています。展望台周辺は駐車場やトイレも整備されており、観測に必要な環境が揃っています。市街地に近いながらも南西方向の空が比較的開けているため、皆既月食の観測条件は良好です。街明かりの影響を受けやすいので、より鮮明に楽しみたい場合は少し郊外に移動しても良いですが、気軽に観察するには十分なスポットです。
宮城・仙台市天文台周辺
仙台市天文台は市街地から少し離れた錦ケ丘に位置し、天体観測に適した立地にあります。天文台そのものは夜間イベントがないと利用できませんが、周辺の高台や公園からは広い夜空を観察できます。南西方向の空が開けており、月がよく見える条件が整っています。公共交通ではアクセスがやや難しいため、車で訪れるのがおすすめです。天文台周辺は市街地に比べて暗く、天体観測には適した環境です。専門的な知識がなくても天文台に立ち寄れば学びを深められるので、観察体験をより充実させたい人に最適のスポットです。
山形・蔵王温泉スキー場
山形市にある蔵王温泉スキー場は、冬のスキーで有名ですが、夏から秋にかけては星空観察や天体ショーの観測スポットとしても活躍します。標高が高く澄んだ空気のもと、南西方向に大きく開けた空を見渡せるのが特徴です。温泉街からも近いため、観測の前後に温泉を楽しむこともでき、旅の目的地としても魅力的です。観光客が多く訪れるため駐車場や飲食店も揃っており、安心して観察ができます。夜は急激に冷え込むことがあるので、防寒対策を万全に整えましょう。
福島・猪苗代湖畔
猪苗代湖は広大な湖で、湖畔からは南西方向の空が大きく開けています。水面に映る赤銅色の月は幻想的で、写真撮影にも絶好のロケーションです。湖畔には公園や駐車場が整備された場所が多く、アクセスも容易です。夜は静かで落ち着いた雰囲気が広がり、家族やカップルでゆったり観察できる環境が整っています。風が強いことがあるため、体感温度は低くなりがちですが、その分空気が澄み、月や星を鮮明に楽しむことができます。観光地としての魅力も高く、観察とともに観光や宿泊も楽しめるスポットです。
宮城・松島湾周辺
日本三景として知られる松島湾も、皆既月食の観察スポットとしておすすめです。多島美で知られる松島の風景と赤銅色の月を組み合わせると、他では味わえない絶景となります。湾内の観光地周辺は夜でも比較的安全に訪れることができ、駐車場や宿泊施設も整っているため、旅行がてら観察に訪れるのに最適です。観光客で賑わう昼間とは異なり、夜は静かで落ち着いた雰囲気になります。月と海、島々が織りなす景観は写真映えすること間違いなしで、特別な夜を演出してくれるでしょう。
まとめ
2025年9月8日の皆既月食は、東北各地でも深夜から明け方にかけて観察可能です。部分食から皆既食、そして終了までの一連の流れをじっくりと楽しめる貴重な天体イベントとなります。今回紹介した7つのスポットは、自然や夜景とともに皆既月食を堪能できるおすすめの場所ばかりです。しっかりと防寒対策をして、幻想的なブラッドムーンを東北の空で楽しんでください。

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